«るろ映画感想 ※ネタバレ注意»

タイトルどおり、るろ剣実写最新作を見てきたのでその感想です。
ネタバレかつ絶賛コメではないので、自衛をお願いします。

結論から言うと、不完全燃焼。
よかったところも沢山あったのですが、最も実写化してほしかったシーンが入っておらず、ずっと来るか来るかと待ち構えていただけに集中できなかったし、エンドロールが始まってびっくりした。

まずは好きなところから
１　アクション
　人が壁に刺さる。壁を走る。大迫力でした。個性あふれる敵役それぞれの戦い方が実写に落とし込まれていました。すごい。今作はワイヤーアクションの違和感が殆どなかった。
２　まっけんゆう演じる雪代縁
　序盤の得体の知れない怪しさとか、どうしても薫を殺せないときの拒絶反応の感じとか、強さに説得力を持たせる肉体美とか、衣装もすごくカッコいい。最後の獄中での泣き方が、幼い男の子みたいで解釈完全一致でした。あのギャグになりかねない丸眼鏡も似合っていた。
３　舞台セット
　江戸っぽい街並みと西洋色が上手く溶け込んでいて、役者の背景をずっと見ていたくなりました。円盤化したら一時停止しつつじっくりみたい。
４　十字傷のくだり
　OVA追憶編と同じく巴が故意に、清里のつけた傷に交わるように傷をつける。その動作に剣心がそっと手を添えるのがエモエモのエモ。
５　神木宗次郎
　瀬田宗次郎が登場したことの是非は置いておいて、神木きゅんのビジュアルは最高だった。

残念ポイント
１　薫の死体人形、剣心の廃人シーンがない
　神谷道場を縁に襲撃されるシーンはあるのに、残された薫の遺体に十字傷が刻まれていて…という原作のシーンが一切カット。薫は例によって連れ去られただけなので、剣心も廃人にならず、廃人からの復活が原作の見せ場なのになあ。。。最後の最期まで、薫が死体になって見つかるシーンで次作につなぐ展開になると思ってました。
２　薫の死体人形はやっぱり欲しかった
　薫死亡→剣心廃人化→操＆蒼紫が死体人形の真相究明って、御庭番の見せ場でもあったんですよねええ。
３　どうして剣心が巴を斬ることになったのかの説明がない
　原作未読だと映像からは全く読み取れないのでは？次作で説明があるのでしょうか。
４　弥彦の成長がカット
　最後まで力のない子供で終わってしまった。まあ尺の都合でこれは弥彦の深堀が犠牲になるのは分かる。
５　役者が大人になりすぎた
　特に薫。薫は設定だと１７～１８歳だったと思うんですよ。しかも数え年。武井さんの演技は素敵だったけど薫の初々しさ若々しさはもうなかった。
６　なぜ志々雄（偽）を出した？
　前作でも志々雄の偽物を大量生産してたし、監督は志々雄様に親でも殺されたんか？馬鹿にしとんか？
７　おにわばんのおかしら
　不完全燃焼。画面に映るたびに中の人のことがちらついた。最後はあれ死んでしまったの？最終決戦には出てこなかったけど、死亡してるとしたら操があんな意気揚々と助太刀にくるのが理解できない
８　有村巴がどうしても受け付けない
　薫は狸顔で巴はキツネ顔なんですよ。配役決まったときから予想はできていたけど、演技と演出でねじ伏せてもらえるかと思ったけど、ビジュアルが受け付けないからセリフが頭に入ってこない。有村さんがいくら困り顔をしても陽のキャラクターがにじみ出て見える。あと原作のビジュアルを再現しようとしたんだろうけど、顔の横髪がボリューミーすぎてこれまたセリフが頭に入ってこない。

次回作って追憶編をやるんですよね？　一番心配なのは佐藤抜刀斎（１４歳）ですね。今作の回想シーンを見てちょっと不安になりました。